鑑定評価業務

【不動産鑑定評価とは】

不動産の鑑定評価とは「不動産(土地若しくは建物又はこれらに関する所有権以外の権利をいう)の経済価値を判定し、その結果を価格に表示すること」をいいます。

(不動産の鑑定評価に関する法律第2条第1項)

これは、この社会における一連の価格秩序の中で、その不動産の価格及び賃料がどのような所に位するかを指摘することであり、

  1. 鑑定評価の対象となる不動産の的確な認識の上に、
  2. 必要とする関連資料を十分に収集して、これを整理し、
  3. 不動産の価格を形成する要因及び不動産の価格に関する諸原則についての十分な理解のもとに、
  4. 鑑定評価の手法を駆使して、その間に、
  5. 既に収集し、整理されている関連諸資料を具体的に分析して、対象不動産に及ぼす自然的、社会的、経済的及び行政的な要因の影響を判断し、
  6. 対象不動産の経済価値に関する最終判断に到達し、これを貨幣額をもって表示するものです。

(不動産鑑定評価基準総論第1章第3節 不動産の鑑定評価より)

不動産の鑑定評価は、国土交通省または都道府県に登録されている不動産鑑定業者のみが依頼を受けることが出来ます。また国土交通省に登録されている不動産鑑定士(不動産鑑定士補を含む)のみが、不動産鑑定業者の業務に関し、不動産鑑定評価を行なうことができます。

国土交通省ホームページより

鑑定評価は大きく別けて価格評価賃料評価の2種類に分かれます。

それらの評価には、このような依頼目的があります。

  1. 不動産の売買・交換
  2. 借入れ時の担保価値
  3. 資産の時価評価
  4. 税務対策
  5. 証券化
  6. 借地権、底地・地代、家賃等の評価
  7. 紛争解決資料

1) 不動産の売買・交換

土地や建物を売りたい、買いたい、又は交換したい時には、不動産鑑定評価により適正な価格を知る事で、相手先にも適正な価格を示す事ができ、更に納得の行く取引を進める事が可能となります。

戸建住宅、マンション、アパート、店舗、事務所、工場、農地(田畑)、山林、宅地見込地、別荘用地の他に ホテル、ゴルフ場、スキー場、道路、病院、神社、区分地上権の特殊案件も手掛けております。

2) 借入れ時の担保評価

金融庁から求められているように、金融機関等が土地や建物を担保にして借入れをする場合は、的確な根拠による不動産鑑定評価を行い、担保価値を明確にする事が必要となっております。

弊社専任不動産鑑定士は、長年に亘り担保評価業務を手掛けてきた経験から、融資の際における関係者の立場や状況、審査基準についてケースバイケースに応じた対応を第一に心掛け、また作成する鑑定評価書も内部稟議のみならず、金融庁・日銀等の検査にも対応可能なよう、細心の注意を払った評価を行い、各金融機関ご担当者の方々のご負担を取り除くと共に、信頼し得る説得力の高い評価書をお届けしております。対応可能地域は東京23区以外にも、関東圏及び全国各地に対応可能です。

3) 資産の時価評価

現在は企業の資産も取得時の価格で計上するのではなく、時価で評価し会計に反映するのが主流となっており、企業会計原則においても不動産の時価評価が導入されております。

企業の財務状況開示が求められている時代ですので、時価による不動産鑑定評価が企業の経営方針に大きな役割を担うと弊社は認識しており、資産価値の変化を的確に把握し、適切な経営判断の一助になれればと考えております。

4) 税務対策

  • 保有資産の適正な固定資産税を算出する為に
  • 相続時の不動産評価に対する適正な補正を行い、適正な相続税額を算出する為に
  • 会社と役員間及び同族会社(関連会社)間の取引時の適正価格の評価書類として

上記の場合は、公に通用する不動産鑑定評価書だからこそ、威力を発揮します。

合法的な節税の為にも、弊社では適確で説得力のある不動産鑑定評価を取る事をお勧めします。

5) 証券化

6)借地権、底地 及び 地代、家賃等の評価

普通借地権、定期借地権、底地、等の権利関係の評価は、借地権割合が設定されてはおりますが、実際の評価時には、地域の慣習等や個別的要因により左右され、一律には価格が算出されません。

また流通性も限られている為、情報や専門知識が必要です。

また 地代、家賃の新規又は継続時の賃料、名義書換料、更新料は賃貸人及び賃借人双方が納得のいく額であることが理想的です。

弊社は上記の事例の他にも、マスターリースによる賃料案件も実績がございます。

首都圏だからこそ多い借地関係の事例です。専門家である不動産鑑定士にご相談いただいた方が、後のトラブル防止の為にも有益です。

7)紛争解決資料

もしも不動産の価格に関する紛争の当事者になってしまったら、合理的な解決を見出す手段として、不動産の価格に関する専門家である不動産鑑定士にご相談下さい。

相続財産のトラブル、売買時のトラブル、地代、家賃、更新料や名義書換料等のトラブル等、紛争の原因が何なのか、解決策はどうか、知識や経験が備わっている専門家に依頼するのは、ケースに応じた紛争をバランスよく解決出来る強みでもあります。

また往々にして紛争事例は長期化致します。弊社では、係争中の意見書レベルのレポートでも重要視し、必要であれば何度でも作成のうえ、ケースに応じては、お客様と委任先弁護士との連絡を密にすることにより、より良い解決案を導き出します。

弊社専任不動産鑑定士は、ADR(裁判外紛争解決手続き)調停人候補者研修を履修済みです。

鑑定評価作業の流れ

期間 項目 作業内容 料金
事前の打合せ 原則 当社よりご依頼者へお伺い致します。
  • 鑑定評価の依頼目的
  • 対象不動産の所在確認
  • 必要書類のご呈示及び交付
  • 納期のご確認
  • 概算報酬料の見積もり

上記の項目をご相談しながら、的確な鑑定評価の方法をご説明させていただき、大まかな報酬のご相談をし、ご納得のうえ鑑定評価をお受けいたします。

ご納得いただけない場合は、その場でお断りいただいても料金はかかりません。

平成22年1月より 国土交通省策定の『価格等調査ガイドライン』(略称)の書面も含みます。

無料
(前金等はいただきません)
約2週間 正式受付
  • 価格等調査業務依頼書兼承諾書の受領
    これより正式ご依頼となり、調査が開始されます。
調査作業
  • 役所等関係調査
  • 現地調査(適正な評価を行うため、原則対象物件のご案内をお願いしております。)
  • 市場調査
これ以後「取消」をご希望の場合は、経費として実費をご請求致します。
評価作業 これより評価作業が開始されます。
  • 調査内容及び現地・市場調査をまとめ、評価を致します。
  • 評価をしていく上で、必要書類等をご呈示いただく場合があります。
これ以後「取消」をご希望の場合は、評価の進み具合により、「評価報酬料・実費経費分」を請求させていただきます。
最終確認製本作業 最終的な打ち合わせです。
  • 評価額が算出された時点で、ご連絡を致します。
    同時に評価書提出先名の確認・評価報酬料金のご請求先確認を再度させていただきます。
  • 確認後に製本作業に入ります。
    原則 正本1部 副本1部(計2部)お渡しします。
    但し ご希望に応じご入用部数を作成致します。
    (評価時点ご依頼時のみ無料にて追加通数分を作成)
全額ご請求
お届け 当社よりお届けいたします。
鑑定評価を担当した者がお届けし、評価書の内容をご説明させていただきますので、ご不明な点はご遠慮なくご相談下さい。
尚ご希望に応じて郵送等による発送もお受けします。(送料無料)

納期日は基本的に通常で「価格等調査業務依頼書兼承諾書」の受領より2週間後にお届け致します。(案件によっては2週間以上いただく場合もあります。)

2週間以内でご希望の場合は、当社報酬規定により割増料金をいただきます。